未来電子テクノロジー株式会社 福本真士氏

2014年01月30日


今回取材いたしましたのは、未来電子テクノロジー株式会社 代表取締役 福本真士さんです。
ソーシャルメディアのマーケティング事業を中心に、事業を展開されています。

 

好奇心に従って生きてきたという福本さんのこれまで、そして今の会社と歩むこれからとは。

(柏原陽太)

 

【大学生までの経験・考え】

これからはITだ

 

・自ら会社を設立したいと思われたきっかけは何ですか。

―大学時代から会社を起こそうとしていたわけではありません。

ただ、大学を出てからもやりたいことをやっていこうと思っていたので、就職の選択肢はありませんでした。

しかし、大学を出てからは社会人です。何か生きるための仕事をしなければならないと思い、

時間に融通がきいて、成果報酬の営業の仕事に就きました。

そこで実績をつくり全国トップの成績をとるようになって、時間とお金が一時的に自由になったんです。

そこで仕事をしながらも、好きなことをしたいと思っていたので、私はよく海外に行っていました。

そこで見かけたヨーロッパの方が、離島なのに全面Wi-Fiが開通していて、外でMac1台だけで仕事をしていた姿を見たんです。

それがすごくかっこよくて衝撃を受け、これから「いまここにいなくてもできる仕事」が主流になると痛感しました。

同時に、自分のやりたいことが変わりましたね。これからはITだと。日本に帰ってすぐ、営業の仕事を辞めました。

そこから、IT系の企業に入り、プログラマーになりました。2年間その仕事をして経験を積んだ後、今の会社を立ち上げました。

今になって過去を振り返ってみる、保育所に通っている頃の将来の夢が「パソコンを使ってする仕事がしたい」でした(笑)

好奇心に従って生きてきたら、結果ずっとやりたかった仕事にたどりついていました。

 

【仕事観・職業観】

自分で考えること

 

・どのような考えや方針で、起業から今まで仕事をされていましたか。

―自分の考えたものだけを売りたい。そう考えてきました。それが一番楽しいし、一番良いメンバーが集まるんです。

自分で考えて、自分で仮説を立ててやる仕事はやっぱり楽しいのです。

 

・仕事に対して考え方が変わる瞬間・きっかけなどはありましたか。

―自分で起業してからの1~2ヶ月ですね。会社に勤めていた2~3年よりも、この期間の方が内容が濃かったです。

生と死の境目を生きているような感覚が、起業だとも感じました。起業から4年目になり、自信がつきました。

起業したときは何も分からなかったので辛かったですが、今はそれが楽しいに変わっています。

 

・現在から振り返って、今までの間の仕事の取り組み方で、よかったと思われることはありますか。

―プログラマーになったとき、実はプログラミングはほとんど未経験だったんです。

最初は周りの人に聞きながら仕事をしていましたが、ある日、先輩エンジニアに「俺の時間を割いてまで聞きたい時だけ聞け」と言われたんです。

そうなったらもう聞けないじゃないですか。それ以来、自分で調べて勉強していましたが、それによって自分一人で問題を解決する力がつきました。

人に聞くのは悪いことではありませんが、1から10まで聞くのでは成長がありません。

難しい問題を一人で解決して、人を驚かせる。そのことに楽しみを見いだせたことが良かったですね。

 

・Facebookページに、「世界一プレゼンが面白い会社」とありますが、その真意は。

―プレゼンテーションって、感覚的に話していくと思われがちですが、実は人を共感させるロジックがあるのです。

話を聞いてもらう態勢を作って、相手に興味を持たせ、共感させる。これはどんなプレゼンにもあてはまる法則だと思います。

僕たちの会社は営業が強い会社なので、うちにインターンに来ている学生はみんな全員営業が強くなるんです。

学生インターンに徹底しているのは、プレゼンテーション能力を徹底的にトレーニングすること。

どういう内容を、どういう間で、どう話せば伝わるかを理解すれば、確実に成果を上げることができます。

クロージングを打たなくても向こうから申し込ませてくれってなりますからね(笑)

あとは場数を踏むこと。場数を踏めば、自信がつきます。自信があれば、相手に伝わるようになります。

その結果、面白いプレゼンテーションができるのです。

 

・今までの間に、影響を受けた書籍、もしくは経営者などいらっしゃいますか。

―学生時代に、たまたま岡本太郎さんの『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』(青春出版社)を手にとったんです。

その内容が衝撃的だったんです。価値観が変わりました。「今を生きろ」というメッセージが、強く印象に残っています。

最近では、堀江貴文さんの『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』(ダイヤモンド社)もおもしろかったですね。

スタートアップとしての実務的な本では『スタートアップ・マニュアル ベンチャー創業から大企業の新事業立ち上げまで』(スティーブン・G・ブランク著 翔泳社)ですね。

分かりやすい起業の教科書です。

経営者で言うと、孫正義さんと孫泰蔵さんの孫兄弟が純粋にすごいなと日々感嘆しています。

自分のロールモデルにしていきたいという観点ですと、ジャック・ドーシーさんです。TwitterやSquareの創業者ですね。

自分と同じソフトウェア・デザイナーで今までになかったものを、技術目線で創りあげ世界に広めていくというところに感銘を受けました。

 

【人材観】

「育つ」環境

 

・現在、自社の社員の皆さんに大切にしてほしいと伝えておられる価値観・考え方などありますか。

―自分にしかできないことをする。これを大切にしています。コンセプトで言うと、「育てる」ではなく、「育つ」ということです。

育つための環境は与えるので、自ら挙手してほしい。限られた資源のなかで、自分にしかできないことに挑戦してほしいんです。

失敗してもいいんです。

 

・インターンや正社員の採用の際に大切にされておられることはどのようなことですか。

―一般的ですが、ビジョンやベンチャーマインドですね。まず、何が目的で当社に入りたいのかを聞きます。

会社としてはその目的に近づける環境を提供する。

みんなそれぞれ今の仕事が自分のやりたいことに通じているから、自ら仕事をすることができるのです。

当然、仕事は激務ですが目的がはっきりしているので、そこで疲弊することはないですね。一応これ社員談です(笑)

僕たちの今のフェーズとして、仕事とプライベートを分ける人は採らない。これだけ言ってもやっぱり来てくれる人は来てくれるんですよ。

 

・社員の皆さんの成長に向けて、何かなさっていることはありますか。

―会社の中でのチェックポイントを作りたいと思っています。

この会社を起こすきっかけとなった、Mac1台で仕事をする男性が居たとある海外の場所をチェックポイントにして、

そこに年に1度くらい戻るようにしたいです。

社員全員でそこへ旅行して、全員で価値観を共有し、次のビジョンを作っていく。緩急作りのようなものですね。

いつも急いでいますが、そこに行った時だけは緩める。そのときはみんなで本音を言い合う。自分の不甲斐なさに泣く人もいます。

ですが、日本に帰ってきたらもっと成長したくなって、さらに仕事を頑張るんです。なんかそんな感じです。

 

【将来】

成長するために、やりたいことをする

 

・今後の事業について、成長イメージや戦略など教えてください。

―この会社には2つの軸があります。1つ目は、営業でキャッシュを稼ぐこと。

ャッシュを最速で稼ぐことができる営業だけで回せるビジネスを「稼ぐ組織」として持っています。

それを伸ばしていくことが当然会社の成長にもつながります。

2つめは、僕が昔からやりたかったことです。Webサービスを作って、ソリューションを提供する。

それが、「Qration(キュレーション)」というサービスです。新卒採用の、ソーシャル・リクルーティング・メディアです。

企業から出された課題を、学生が回答し、その回答を企業が評価する。

シンプルなQ&Aの仕組みですが、そこに独自のアルゴリズムを潜ませているので、

企業の課題と学生の双方をスコアリングし、評価を蓄積していきます。

ここで重要なのは、企業と学生の考える力です。

簡単に言うとどれだけ「採用」「就職」に本気なのかを数字に換算したスコアを基準にして、企業と学生をマッチングさせます。

学歴は関係ありません。考える力で学生を見ます。

また企業も知名度がなくてもお金がなくても考える力を見せつければ、優秀な人材を獲得すすることができるのです。

またこのサービスは今までの就職活動の枠に囚われないので、大学1年生から就活に取り組めます。就活期間にこだわる必要はありません。

また、既存の採用媒体にAPIとしてデータ提供も行うので、就職活動のデファクトスタンダードになる、

採用メディアなのに他社と共生していけるサービスを目指します。

 

・学生や20代のビジネスパーソンに向けて、一言お願いします。

―好奇心に従順に。僕はそういう生き方をしてきましたが、それは間違いではなかったと思うんです。

成長志向・上昇志向を持って、やりたいことをやればいい。

安定志向や快楽志向の好奇心ではなく、成長のために自己研鑽を続けることが一番の近道になるんじゃないかな。

 

・5th WestBoosterに参加されて、懇親会で何を話されましたか。

―他の経営者の方から、自分の会社の製品を売ってほしいというお話をたくさんいただきました。

ちでは自社の製品しか売らないんですけどね(笑)

学生の方の中には、うちの事業の一つである「デキどこ!」のファンがいらっしゃいました。

翌日、彼のことをデキどこ!のFacebookページに書いたら、とても喜んでくれましたね。