アクセルマーク株式会社 代表取締役 尾下順治氏

2012年10月19日

 

今回、取材しましたのは、アクセルマーク株式会社の代表取締役、尾下順治さんです。

「楽しいで世界をつなぐ」を理念とし、ソーシャルゲーム事業を中心に行なっております。

代表的なサービスとして、実在する野球選手が登場するカードゲーム「プロ野球クロニクル」、

リアルタイムバトルを搭載したソーシャルゲーム「天空のレギオン」などがあります。

環境の変化の早い業界で、生き残る術とは。

そして、DeNAとの連携を強化していくうえでの、今後の展望とは。

 

お忙しい中、快く電話インタビューに応えてくださった尾下さん。

その中には、1つ1つの言葉に重みと熱意が込められていました。

(山内 優花)

【大学生までの経験・考え】

強い反骨精神を持って、社会人に

 

・学生時代、起業に向けての勉強はされていたのですか。

―いや、起業しようという考えは全く無かったですね。

 自分はサラリーマンをずっとやるものだと思っていましたから。

 

・就職の際に重視されたことは何ですか。

―そうですね。貯めたアルバイト代で、携帯電話を買ったんですよ。

 それで、携帯電話って面白いな、と興味を持って通信の仕事がしたいと思いました。

 その後、通信キャリア(現KDDI)に就職を決めたのですが、

 何か反骨精神のようなものを持っていまして(笑)。

 トップのところに就職するのではなく、2番手3番手のところに就職して

 そこから自分も会社ものし上がってやろう、という気持ちを持っていたため、

 当時2番手だった通信キャリアへの入社を希望しました。

【仕事観・職業観】

 自分を成長させる場は?…その答えは“ベンチャー”

 

・働くうえで持っておられる方針や考え方はありますか。

―働くということは日常の中で大半の時間を占めるものですから、

 仕事が楽しいものであれば人生そのものが楽しくなると思っています。

 ただ、自分のやることになった仕事が、何の努力もなく楽しいというのは、

 基本的にあり得ないと考えています。

 仕事が楽しいと思えるように、“自分の努力でどう楽しくしていくか”、

 これが大事だと思っています。

 

 ・考え方、価値観が変わる瞬間・きっかけは何かありましたか。

―通信キャリア(現KDDI)に就職した際に、同じ大学の先輩がいたのですが、

 社内で非常に高い評価をされていました。

 とはいえ、大企業の中では、それだけ優秀で成果を出した人でも、

 会社に対して影響を与えるような成果を生み出すことは相当難しい。

 そういった現実を目の当たりにして、考えるようになりました。

 「自分がいなければ成り立たない!と思うような仕事がしたい」と。

 その答えがベンチャーに行くことでした。

 

・影響を受けた経営者、書籍などがあれば教えてください。

―稲盛和夫さんです。通信の自由化に即応し、移動体通信を事業のメインとして大きく舵を切るなど、

 トップとして気概を持って取り組み、実際に成し遂げる姿を見て、感銘を受けました。

 社員として在籍させて頂いたのは短い期間でしたが、

 社内では随所に稲盛氏のDNAを感じることができ、非常に勉強になりましたね。

【人材観】

スピーディー、そして素直に

 

・自社の社員の皆さんに持っていてほしいと思われる価値観、考え方はありますか。

―ベンチャーは大手の会社と競うわけですから、どうやって勝つか?というと、

 “スピード”しかないんですよね。

 仮説を立て、実行し、評価し、改善するという、

 一連のPDCAサイクルをどれだけ早く回していくか、ということが最も大事だと思っています。

 忘れがちなポイントとして、PDCAのサイクルは平面ではなく、螺旋を描くということです。

 一周すれば、次の仮説は改善の元に立てられた仮設なので、

 前回よりも一段上のプランニングができているはず。

 常に上に上がっていくために、全力で実行することと、

 失敗しても「なぜ失敗したのか」ということを追及する、ということも怠ってはいけないと思います。

 

・ソーシャルゲームリポートに掲載されていたインタビュー記事に、

 “会社のカラーに合うことが大事”だとおっしゃっていましたが、

 尾下さんが考える会社のカラーとは具体的にどのようなものなのでしょうか。

―“素直な会社”でいたいですね。

 ユーザーニーズや、ビジネス環境の変化に素直に対応していけるような…

 環境の変化に遅れることなく、会社もその状況に併せて変化させ、

 またその中で活躍できる、変化に敏感な会社でありたいと思っています。

【将来】

変わり続ける環境の中で進化していく

 

・今後の事業について、成長イメージや戦略など教えてください。

―ソーシャルゲーム事業を引き続きしっかり伸ばしていきたいですね。

 モバイル業界は非常に流れの早い業界ではありますが、

 この業界に限らずビジネスをやっていく環境というのは変わっていきます。

 変わり続けて、その度に進化していく会社でありたいと思います。

 何年後はどうなっているか分からないし、その状況に併せて変化していくことは間違いありません。

 ユーザーニーズは常に変化していきますから、その変化をリアルタイムにキャッチアップし、

 沢山の方に使っていただけるサービスを提供していきたいですね。

 

・学生や20代のビジネスパーソンに向けて、一言お願いします。

―ここ最近、景気があまり良くない状態ですが、

 だからといってコンサバティブになってしまうのはもったいないです。

 世界的にみれば日本に生まれた時点で、非常に恵まれた環境にいるといえます。

 自分の未来は自分が作っていくんだという気持ちで様々なことにチャレンジしていってください。

 どんな経験も無駄になることはありません、失敗を恐れずに。

 自分の人生は自分でプロデュースするんだという気概を持って、PDCAサイクルを回していきましょう。

【WESTBOOSTERに参加して】

―東京と関西の情報量の差を感じましたね。

 懇親会では、ソーシャルでこういうことできますか?というような質問が多かったように感じました。

 熱量、能力などは差がないと感じていますが、あえて挙げるとすれば、

 足りないのは情報なんじゃないかと。

 インプットした情報を、自分のフィルターを通してアウトプットしたものが

 アイディアとなって生まれてきます。

 インプットが多ければ、必然的に生まれるアイディアの質も高いものが生まれやすくなります。

 こういったところから事業展開に差がついてしまうので、

 関西でも鮮度が良く、必要な情報を沢山手に入れられるような機会が増えるといいですね。