株式会社i-plug プロジェクトオーナー 田中伸明氏

2013年08月21日

 

今回、取材しましたのは、株式会社i-plug、取締役の田中伸明さんです。

関西学院大学卒業後、アフラックに入社し代理店営業を経験。グロービスに転職し企業の人材育成・組織開発に携わりながら、同経営大学院にて経営について学び、その後、株式会社i-plugを起業されました。現在は、海外留学中の日本人学生に日本企業とのインフラを提供するサービス、Offer Box Globalのプロジェクトオーナーをされています。

 

幼少期から、自分自身ととことん向き合われたという田中さん。

どんな経験も自分も形作るものであるという気付きを得ることができました。

 

(山内 優花)

 

【大学生までの経験・考え】

硬式野球部のマネージャー経験は、最大の試練であり最大の資産

 

・学生時代は何に励んでいらっしゃったのですか。

―関西学院大学の硬式野球部に所属しておりました。

しかし、実は1年目で戦力外通告を受けたといいますか、選手を外されてしまったんですね。

なので、その後の3年間はずっとマネージャーをしておりました。

 

・ずっと野球を続けてこられて、何か今に繋がっていることはありますか。

―そうですね。野球が好きな人というのは、だいたいチームプレーが好きな人のほうが多いと思うのですが、

私はどちらかというと、駆け引きであったり勝負の積み重ねが好きで。

一瞬一瞬の勝負で勝つか負けるか決まる。それがとても好きでしたね。

というのも、自分自身、幼少期は自己主張があまり上手ではなく、とても大人しい子どもだったんです。

しかし、ずっと続けている野球だけが唯一自分を出せる場だったんですよ。

そこで自分と向き合うことができたり、いろいろな経験ができました。この経験は本当に今でも活きています。

 

・就職先を選択にするにあたり、何か重視されたことはありますか。

―初め、アフラックに就職したのですが、やはりマネージャー経験が大きく影響していますね。

選手をやりたかったができなかった、という経験が自分にとって大きな“試練”だったんです。

しかし、選手を外されたときに周りの部員が「お前、マネージャーやってくれよ」と

背中を押してくれたこともあって、どうせやるなら最後までやりきろうと思えるようになりました。

また、誰もやったことがないことをやろうと思い、他大学との交流試合に地元の子どもたちを呼んだり、

野球教室を開いたりすることで体育会から功労賞をもらうこともできました。

そこで思ったのは、“選ばなければいけない道を選んだとしても、愚直に頑張っていれば必ず道は拓ける”ということ。

なので、就職はそういう意味でどこでも良かったんです。どこでも頑張れる、と思ったので。

あとは、将来自分の子どもに素晴らしい仕事だよ、と自慢できるような仕事がしたいと思い、

ガンで苦しんでいる人の役に立つという点が自分の価値観に合ったというのも1つ理由としてあります。

 

【仕事観・職業観】

仕事は1つ1つの積み重ね

 

・“働く”ということに関して、どのような方針をお持ちですか。

―目の前の仕事を一生懸命やりきる、ということです。

目の前のことを軽視している人って、意外と多くて、そこでどれだけやれるかということが大事になってくるんですよ。

頑張っていると新しい機会を得ることができ、段々その機会自体がレベルアップしていく。

すると、今まで持っている志やスキルでは乗り越えられなくなってくるんですよね。

そこで、自分を磨こうという思いが強くなって、また次につながると思っています。

 

・一貫した考えをお持ちでいらっしゃいますが、今の考えに至るきっかけはあったのですか。

―今の考え方は、グロービスにいたときに培われた部分が多いですが、

自分と向き合うといったところは小学校3年生ごろから考えていたと思います。

自分とこれだけ向き合った人はいない!と自信を持って言えます。(笑)

自分自身を変えるためにはどうしたらいいのか、自分らしさとは何なのか、ということを常に考えていました。

また、そういった考えが、グロービス時代に様々な経営者の方々と話すと原理原則化していきましたね。

そういった方々とつながる点や共通した点がたくさんあったので、今まで培ってきた考え方や、

生き方は間違っていなかったんだな、と自信を持つことができました。

 

・グロービスに転職されたきっかけは何ですか。

―アフラックには4年間ほどいたのですが、

最後の1年間は代理店のサポートという代理店の経営者相手の仕事をしていました。

そこで経営者の方と仕事をしていくなかで、今までの経験だけでは通用しなくなった、

というのが転職のきっかけとして1つあります。

また、どういう人生を歩むにしても30代が勝負だと前から考えており、

どのような選択肢を選ぶとしても勝負できるように、自分自身の土台を固めたかったというのもありました。

 

・OfferBoxGlobalの強み・特徴を教えてください。また、立ち上げる際に苦労したことはありましたか。

―強みといえるものはまだまだですが、どこよりも速く世の中から必要とされるものを作る、

という点は強みになると思っています。企業、学生のニーズを掴むということもですが独自のブランドを作り出し、

世の中の当たり前にするというのは努力の積み重ねからできることだと考えています。

そこは、活動の量と質でさらに強みを作っていきたいですね。

また、苦労したことは、実際に企業様に使っていただけるところまで持っていくのが難しかったですね。

 

・影響を受けた書籍、経営者の方はいらっしゃいますか。

―グロービスの堀義人さんです。この方からは、1つ1つ積み重ねていくことの重要性を学びましたね。

ベンチャー企業にいると、どうしても先に先に物事を考えて動きがちなのですが、

目の前の仕事を1つずつ丁寧に行ない、次につなげることというのはとても大事だと心の中にいつも留めています。

 

【人材観】

物事の本質を見ろ!

 

・社員全員で共通して持っておきたいと思われる考えや価値観はありますか。

―弊社の名刺の裏にも書いてある、“若い人材の可能性を拡げる”ということは本当に大事なことです。

現在の就職活動の本質を見てみると、せっかく若い人がこれから頑張ろうとしているのに、

エネルギーを奪い取るような、マイナスの方向に向かわせるようなものだと感じます。

そういったことから、ちゃんと物事の本質を捉えてほしいという点は共有したいですね。

例えば、3年で3割辞職するという事実に対してどう思うか、と。これは単なる事象なので、

辞めさせられるとかだけではなく、キャリアアップのための前向きな転職が多くあったり、

離職率自体毎年変わっていなかったとしたら、また見方が変わってきますよね。

そういうふうに事象だけを見るのではなく、背景も考えることは必要だと思います。

 

・組織を拡大するうえで、採用の際に求める人物像とはどのようなものですか。

―そうですね。若い人材の可能性を拡げる、といった理念に共感できる人や、

単純にワクワクを感じてくれる人がいいですね。

また、活動の量と質という基準があるとすれば、量は単純に多く頑張れる人。

それ以外は経験を積んでいくなかで身についてきますし、なんとかなってくると思います。

【将来】

世の中のインフラを作り出す

 

・今後の事業について、成長イメージや戦略を教えてください。

―Makersという、理系学生を対象にしたサービスを今年の夏、15卒からリリースします。

誰でも使えるOfferBox、留学生対象のOfferBoxGlobal、理系学生対象のMakersの3本柱でやっていきたいですね。

OfferBox、Makersを国内でのインフラにしていき、OfferBoxGlobalはもっと展開していきたいと考えています。

日本だけの企業に限らず、海外の企業に就職できるような逆のルートも作っていけたらいいですよね。

 

・このブログを見ている学生、ビジネスパーソンに一言お願いします。

―今いる場所でできることは何か?ということを考えてください。

できることがあるのに他に探す、というのは違います。

実績を残したうえで次のステップに進むことが大事だと私は思います。また、学生時代の起業は、

リスクがないので挑戦してもいいと思いますが、勤める経験はしておいたほうがいいですよ。

 

【WestBoosterに参加して】

―弊社のビジネスにとても共感していただきました。起業、ビジネスモデルについての質問が多かったですね。

学生の参加者もたくさんいましたが、あのような場で話を聞くだけではなく、

実際に自分で世の中を知り、学び、分析するという勉強する癖をつけることも必要だと思いますよ!